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高校物理・光学

スネルの法則シミュレーター — 光の屈折・全反射

2媒質の境界に当たる光線をドラッグして入射角を変え、屈折光・反射光がリアルタイムに曲がる様子を観察。波面の屈折オーバーレイ、全反射の臨界角、フレネル反射率も同時に可視化します。

媒質1(上側)プリセット
屈折率 n₁
媒質2(下側)プリセット
屈折率 n₂
入射角 θ₁ (°)
°
光線図の上半分をドラッグして入射角を変えられます
計算結果
ライブ数値
40°
入射角 θ₁
屈折角 θ₂
臨界角 θc
1.00→1.50
n₁ → n₂
反射率 R
光線図(ドラッグで入射角を変更)
入射光 反射光 屈折光 臨界角 θc 波面
計算結果
屈折角 θ₂
臨界角 θc
通常屈折
状態
n₂ / n₁
屈折角 vs 入射角の曲線
理論・主要公式
スネルの法則: $n_1 \sin\theta_1 = n_2 \sin\theta_2$

屈折角: $\theta_2 = \arcsin\!\left(\dfrac{n_1}{n_2}\sin\theta_1\right)$

臨界角 $(n_1 \gt n_2)$: $\theta_c = \arcsin\!\left(\dfrac{n_2}{n_1}\right)$

検証例:空気→水(1→1.33)で θ₁=45° のとき θ₂≈32.1°。ダイヤ→空気の臨界角 θc≈24.4°。

スネルの法則とは

🙋
「スネルの法則」って何ですか?光が曲がるということですか?
🎓
大まかに言うと、光が水やガラスなど、違う物質に入るときに曲がる角度を決めるルールだよ。例えば、水の中にストローを入れると折れて見えるあの現象だ。このシミュレーターで、上の「屈折率 n₁」と「n₂」を変えてみると、光の曲がり方がどう変わるかすぐにわかるよ。光線図の入射光をドラッグして角度を変えると、屈折光がリアルタイムで曲がるのも体感できる。
🙋
え、そうなんですか!「全反射」って聞いたことがあります。それもこの法則で説明できるんですか?
🎓
その通り!光がガラス(密)から空気(疎)に出ようとするとき、ある角度を超えると、全部反射してしまう現象が全反射だ。シミュレーターで「n₁」をガラス(1.5)、「n₂」を空気(1.0)に設定して、入射光をゆっくりドラッグして角度を大きくしていくと、屈折光が消えて境界面でピカっと反射する瞬間が見えるはずだよ。緑の線が示す角度が臨界角だ。
🙋
ダイヤモンドがキラキラするのも関係あるんですか?プリセットにありますね。
🎓
鋭いね!ダイヤモンドの屈折率は約2.42と非常に高い。だから臨界角が小さく、内部に入った光がカット面で何度も全反射し、複雑に乱反射してキラキラ輝いて見えるんだ。プリセットから「ダイヤモンド」を選んで、入射角を変えてみると、すぐに全反射が起きるのが体感できるよ。波面オーバーレイをONにすると、密な媒質ほど波の間隔(波長)が縮むのも見えるよ。

スネルの法則と屈折率

光が屈折率の異なる媒質の境界を通るとき、入射角 $\theta_1$ と屈折角 $\theta_2$ はスネルの法則で結ばれます。

$n_1 \sin\theta_1 = n_2 \sin\theta_2, \qquad n = \dfrac{c}{v}$

$n$ は屈折率で、真空中の光速 $c$ を媒質中の光速 $v$ で割った値です。屈折率の大きい媒質(密な媒質)に入ると光は法線側に曲がり($\theta_2<\theta_1$)、小さい媒質に出ると法線から離れます。代表値は空気 $1.00$、水 $1.33$、ガラス $1.5$、ダイヤモンド $2.42$ です。

全反射と臨界角

光が屈折率の大きい媒質から小さい媒質へ($n_1>n_2$)進むとき、入射角を大きくすると屈折角が $90°$ に達します。この入射角が臨界角 $\theta_c$ で、これを超えると光は境界で全て反射する全反射が起こります。

$\theta_c = \arcsin\!\left(\dfrac{n_2}{n_1}\right)$

全反射は光ファイバー(コア内に光を閉じ込めて伝送)やプリズム、ダイヤモンドの輝きの原理です。水→空気の臨界角は約 $48.6°$、ガラス→空気では約 $41.8°$ です。本シミュレーターで入射角を変え、屈折・全反射の切り替わりを観察できます。

よくある質問

光が屈折率の大きい媒質(光密)から小さい媒質(光疎)へ進む場合に、入射角が臨界角を超えると全反射が発生します。シミュレーターでは、n1 > n2 の状態で入射角を大きくすると、屈折光が消えて反射光のみになる様子を確認できます。
媒質1と媒質2の屈折率を変えると、スネルの法則に従って屈折角が変化します。例えばn1を大きくすると屈折角が大きくなり、全反射の臨界角も変わります。リアルタイムで光線図と屈折角-入射角グラフが更新されるので、直感的に理解できます。
臨界角は θc = arcsin(n2/n1) で自動計算されます。n1 > n2 のときのみ有効で、シミュレーター画面に数値が表示されます。この角度以上に入射角を設定すると全反射が発生し、屈折角が90度を超えるため屈折光が存在しなくなります。
横軸が入射角、縦軸が屈折角です。n1 < n2 のとき曲線は45度線より下に、n1 > n2 のとき上に位置します。全反射領域では屈折角が90度で打ち切られ、グラフが途切れることで視覚的に理解できます。曲線の傾きが屈折の特性を表します。

実世界での応用

光ファイバー通信:ガラス繊維のコア内で光が全反射を繰り返し、情報をロスなく遠くまで伝送します。コアとクラッドの屈折率の差を設計し、臨界角以上で光を進ませる技術が基礎です。

光学レンズ設計:カメラや望遠鏡のレンズは、ガラスの屈折率と曲面の形状を精密に計算して設計されます。スネルの法則に基づき、光を一点に集めたり(収差補正)、像を歪ませずに結んだりします。

宝石のカットデザイン:ダイヤモンドやルビーなどは、その高い屈折率を活かし、光が内部で最大限に全反射して輝くようにファセット(カット面)の角度が計算されています。臨界角が設計の鍵です。

気象光学現象の解明:虹や蜃気楼は、空気中や水面での光の屈折・反射によって起こります。スネルの法則を用いて、見える角度や色の分離を説明することができます。

よくある誤解と注意点

まず、屈折率は「物質そのものの絶対的な値」と思いがちですが、実は光の波長によって微妙に変わります。例えば、プリズムで虹ができるのは、ガラスの屈折率が赤い光と青い光で異なるからです(分散)。このシミュレーターでは単一波長を想定しているので、実際の設計ではこの「色収差」を考慮する必要があります。

次に、入射角の測り方。画面の角度スライダーは「境界面の法線」からの角度ですよね。でも現場では、境界面そのものからの角度(余角)で話すこともあるので、仕様書を読む時は「どっちの角度か」を必ず確認しましょう。例えば、法線から60度の入射は、界面からは30度です。これを混同すると、とんでもない設計ミスになります。

最後に、シミュレーターでは「完全な平面」を扱っていますが、現実の界面は粗さや汚れがあります。例えば、光ファイバーの接続部にほこりが入ると、そこで意図しない散乱や反射が起きて信号損失の原因に。理論通りに動かない時は、こうした「理想と現実のギャップ」を疑ってみることが大切です。

使い方ガイド

  1. 媒質1の屈折率(vN1)を設定します。空気は1.0、水は1.33、ガラスは1.5を入力
  2. 媒質2の屈折率(vN2)を設定します。例えば光が水からガラスに入射する場合は1.5を入力
  3. 入射角(vTheta1)を0度から90度の範囲で変更し、リアルタイムで屈折角θ₂と臨界角θcの変化を観察。光線図の入射光を直接ドラッグしても角度を変えられます
  4. 全反射発生時は状態欄に「全反射」と表示され、屈折光は消滅します

具体的な計算例

光ファイバーの結合損失設計を想定します。コア屈折率n₁=1.48、空気n₂=1.0の場合、臨界角θc≈42.5度です。入射角を35度に設定するとスネルの法則n₁sinθ₁=n₂sinθ₂から、1.48×sin(35°)=1.0×sinθ₂により屈折角θ₂≈58.1度となります。入射角を45度に上げると全反射が発生し、光はコア内に閉じ込められます。光学フィルターの設計時、BK7ガラス(n=1.517)とフッ化物ガラス(n=1.44)の界面では臨界角が約71.7度となり、斜入射時の分光特性を予測できます。

実務での注意点