屈折角: $\theta_2 = \arcsin\!\left(\dfrac{n_1}{n_2}\sin\theta_1\right)$
臨界角 $(n_1 \gt n_2)$: $\theta_c = \arcsin\!\left(\dfrac{n_2}{n_1}\right)$
検証例:空気→水(1→1.33)で θ₁=45° のとき θ₂≈32.1°。ダイヤ→空気の臨界角 θc≈24.4°。
2媒質の境界に当たる光線をドラッグして入射角を変え、屈折光・反射光がリアルタイムに曲がる様子を観察。波面の屈折オーバーレイ、全反射の臨界角、フレネル反射率も同時に可視化します。
光が屈折率の異なる媒質の境界を通るとき、入射角 $\theta_1$ と屈折角 $\theta_2$ はスネルの法則で結ばれます。
$n_1 \sin\theta_1 = n_2 \sin\theta_2, \qquad n = \dfrac{c}{v}$
$n$ は屈折率で、真空中の光速 $c$ を媒質中の光速 $v$ で割った値です。屈折率の大きい媒質(密な媒質)に入ると光は法線側に曲がり($\theta_2<\theta_1$)、小さい媒質に出ると法線から離れます。代表値は空気 $1.00$、水 $1.33$、ガラス $1.5$、ダイヤモンド $2.42$ です。
光が屈折率の大きい媒質から小さい媒質へ($n_1>n_2$)進むとき、入射角を大きくすると屈折角が $90°$ に達します。この入射角が臨界角 $\theta_c$ で、これを超えると光は境界で全て反射する全反射が起こります。
$\theta_c = \arcsin\!\left(\dfrac{n_2}{n_1}\right)$
全反射は光ファイバー(コア内に光を閉じ込めて伝送)やプリズム、ダイヤモンドの輝きの原理です。水→空気の臨界角は約 $48.6°$、ガラス→空気では約 $41.8°$ です。本シミュレーターで入射角を変え、屈折・全反射の切り替わりを観察できます。
光ファイバー通信:ガラス繊維のコア内で光が全反射を繰り返し、情報をロスなく遠くまで伝送します。コアとクラッドの屈折率の差を設計し、臨界角以上で光を進ませる技術が基礎です。
光学レンズ設計:カメラや望遠鏡のレンズは、ガラスの屈折率と曲面の形状を精密に計算して設計されます。スネルの法則に基づき、光を一点に集めたり(収差補正)、像を歪ませずに結んだりします。
宝石のカットデザイン:ダイヤモンドやルビーなどは、その高い屈折率を活かし、光が内部で最大限に全反射して輝くようにファセット(カット面)の角度が計算されています。臨界角が設計の鍵です。
気象光学現象の解明:虹や蜃気楼は、空気中や水面での光の屈折・反射によって起こります。スネルの法則を用いて、見える角度や色の分離を説明することができます。
まず、屈折率は「物質そのものの絶対的な値」と思いがちですが、実は光の波長によって微妙に変わります。例えば、プリズムで虹ができるのは、ガラスの屈折率が赤い光と青い光で異なるからです(分散)。このシミュレーターでは単一波長を想定しているので、実際の設計ではこの「色収差」を考慮する必要があります。
次に、入射角の測り方。画面の角度スライダーは「境界面の法線」からの角度ですよね。でも現場では、境界面そのものからの角度(余角)で話すこともあるので、仕様書を読む時は「どっちの角度か」を必ず確認しましょう。例えば、法線から60度の入射は、界面からは30度です。これを混同すると、とんでもない設計ミスになります。
最後に、シミュレーターでは「完全な平面」を扱っていますが、現実の界面は粗さや汚れがあります。例えば、光ファイバーの接続部にほこりが入ると、そこで意図しない散乱や反射が起きて信号損失の原因に。理論通りに動かない時は、こうした「理想と現実のギャップ」を疑ってみることが大切です。
光ファイバーの結合損失設計を想定します。コア屈折率n₁=1.48、空気n₂=1.0の場合、臨界角θc≈42.5度です。入射角を35度に設定するとスネルの法則n₁sinθ₁=n₂sinθ₂から、1.48×sin(35°)=1.0×sinθ₂により屈折角θ₂≈58.1度となります。入射角を45度に上げると全反射が発生し、光はコア内に閉じ込められます。光学フィルターの設計時、BK7ガラス(n=1.517)とフッ化物ガラス(n=1.44)の界面では臨界角が約71.7度となり、斜入射時の分光特性を予測できます。