減衰マトリクス — CAE用語解説
減衰マトリクス
構造の運動方程式 Mẍ + Cẋ + Kx = F の「C」が減衰マトリクスですよね。MやKは理論から計算できますが、Cはどうやって決めるんですか?
定義
Rayleigh減衰の C = αM + βK って式を見たことがありますが、なぜ質量行列Mと剛性行列Kの組み合わせで減衰を表せるんですか?
物理的な意味から言うと、αM項(質量比例減衰)は低周波の振動を強く減衰し、βK項(剛性比例減衰)は高周波を強く減衰する。例えば建物の地震応答解析で「1次と5次の固有振動数において減衰比3%」と指定すると、その2点を通るRayleigh減衰曲線からα,βが一意に決まる。
CAEにおける位置づけ
でも「物理的に正確」というより「計算的に便利」という言い方が気になります。実際の構造の減衰って複雑なんですか?
構造の減衰は摩擦、内部材料減衰、空気抵抗、接合部の滑りなど様々なメカニズムの組み合わせで、理論から計算することができない。加振試験で実測するしかないのが実情だ。Rayleigh減衰は「測った値を使えて、かつ計算しやすい(質量行列・剛性行列と直交モード性が保たれる)」という実用上のバランスで選ばれている。
じゃあCの値を間違えると、解析結果はどのくらいずれるんですか?
共振周波数付近では非常に大きく影響する。減衰比が1%と3%では共振点での応答振幅が約3倍も違う。自動車のNVH(騒音・振動・ハーシュネス)解析では、特定の周波数帯の実測データからモード別の減衰比を丁寧に同定して入力するのが基本だよ。減衰の設定は「モデルが物理を正しく表しているか」の試金石になる。
関連用語
減衰の表現方法には他にどんなものがありますか?
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