エネルギーカスケード — CAE用語解説
エネルギーカスケード
先生、「エネルギーカスケード」って乱流の話で聞くんですが、どんな現象ですか?
乱流中のエネルギー移行過程のことだ。大きな渦(積分スケール)がエネルギーを受け取り、それが次第に崩壊して小さな渦になり、最終的にKolmogorovスケール(粘性が支配的な最小スケール)の渦が分子粘性によって熱エネルギーに散逸する——この過程をエネルギーカスケードという。Kolmogorovの-5/3乗則は「慣性小領域(inertial subrange)でエネルギースペクトルは波数k^{-5/3}に比例する」という有名な結果で、実験・DNS計算で良く確認されている。RANSでは散逸率εをモデル化することでこのカスケードプロセスを代表的に扱っているんだ。
定義
LESってカスケードの途中を計算するイメージですか?
うまい表現だ。LES(Large Eddy Simulation)はフィルター幅(メッシュサイズ)より大きな渦を直接解析して、フィルター幅より小さな渦はサブグリッドスケール(SGS)モデルで代替する。カスケードの「大渦側を直接解いてKolmogorovスケール側はモデル化する」という分割だ。このフィルター幅がKolmogorovスケールに近いほど精度が高いが計算コストが爆発的に増える(レイノルズ数の3乗に比例)。だから実用的なLESではエネルギーカスケードの「途中」あたりを計算していて、SGSモデルの精度がLES全体の精度を左右するんだよ。
関連用語
RANSがカスケード全体をモデル化してLESが大渦側を直接計算するという違いがわかりました!
CAE用語の正確な理解は、チーム内のコミュニケーションの基盤です。 — Project NovaSolverは実務者の学習支援も視野に入れています。
次世代CAEプロジェクト:開発者と実務者をつなぐ
Project NovaSolverは、エネルギーカスケードを含む幅広い解析分野において、実務者の知見を最大限に活かせる環境の実現を探求しています。まだ道半ばですが、共に歩んでいただける方を募集しています。
お問い合わせ(準備中)関連トピック
なった
詳しく
報告