PSD — CAE用語解説
PSD
先生、振動試験の規格書に「PSDプロファイルに従うこと」って書いてあったんですけど、PSDって何ですか? Power Spectral Densityの略ですよね?
その通り、パワースペクトル密度だね。ざっくり言うと「ランダムな振動のエネルギーが周波数ごとにどう分布してるか」を表すグラフだ。横軸が周波数[Hz]、縦軸がG²/Hz。例えばロケット打ち上げ時の振動環境は「20〜2000 Hzで何G²/Hz」みたいにPSDで規定されるんだよ。
定義
時刻歴の加速度波形とは何が違うんですか? 波形そのままじゃダメなんですか?
ランダム振動は毎回波形が違うから、特定の1回の波形で代表させるのは不適切なんだ。PSDは統計的な表現だから「平均的にどの周波数帯にどれだけのエネルギーがあるか」を定量化できる。再現性のある振動試験ができるのもPSD表現のおかげだよ。
構造解析における役割
FEMでPSD解析するときって、入力としてPSDを与えて出力もPSDで出てくるんですか?
そうそう。入力PSD×伝達関数の二乗で応答PSDが出る。応答PSDの面積の平方根がRMS値で、これが統計的な応力振幅になる。ランダム振動解析では、構造の固有振動数付近でPSDがどれだけあるかが応答を支配するんだ。
共振点のPSD値が重要ってことですね。簡易的に見積もる方法ってありますか?
Miles式が便利だよ。1自由度系のRMS応答をσ=√(π/4・f_n・Q・PSD_in)で近似できる。f_nが固有振動数、Qが増幅率、PSD_inがその周波数での入力PSD値。設計初期の概算に使えるから覚えておくといい。
関連用語
PSDの横軸って対数スケールですよね? 傾きが+3 dB/octとか-6 dB/octとか書いてあるのは何ですか?
対数プロットでの傾斜だね。+3 dB/octは周波数が倍になるとPSD値も倍になるという意味。規格書のPSDプロファイルは「低周波側で+3で立ち上がり→フラット→高周波側で-3で落ちる」みたいな折れ線で定義されることが多い。この折れ線を正確にソルバーに入力するのが地味に大事な作業だよ。
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