はんだ接合信頼性 — CAE用語解説
はんだ接合信頼性
車載ECU基板のはんだ接合が温度サイクル試験で割れるって聞いたんですけど、なぜはんだだけ壊れるんですか?
ポイントは熱膨張係数(CTE)の差だよ。ICパッケージ(シリコン:約3ppm/℃)とPCB基板(FR-4:約17ppm/℃)ではCTEが全然違う。温度が変わると両者の伸び量が違うから、その間に挟まれたはんだ接合部にせん断ひずみが集中するんだ。特にBGAの外周コーナーボールが最も危険なんだよ。
定義
はんだ接合の寿命ってどうやって予測するんですか?
代表的なのはCoffin-Manson型の寿命予測式で、はんだに蓄積される非弾性ひずみ(クリープ+塑性)から破断サイクル数を求める。DarveauxモデルやAnandのクリープ構成則を使ってFEMで温度サイクル中のひずみ履歴を計算し、そこから寿命を見積もるのが実務のスタンダードだね。
熱解析における役割
温度サイクル試験って、-40℃〜125℃みたいな条件が多いですけど、なぜそんなに極端なんですか?
車載グレードの要求だからね。エンジンルーム内は夏場で125℃以上になるし、北国の冬場は-40℃にもなる。この温度範囲で数千サイクル耐えることが求められる。解析では熱伝導方程式で基板全体の温度分布を求めてから、構造解析でひずみを計算する熱‐構造連成が基本だよ。
温度場の計算に使う熱伝導方程式はこうなる。
鉛フリーはんだになってから信頼性って変わりましたか?
大きく変わったよ。Sn-Ag-Cu系(SAC305など)は鉛はんだより硬くてクリープ特性が異なるから、構成則のパラメータも全然違う。特に高温保持中のクリープ挙動が支配的で、Anandモデルのパラメータセットを正しく選ばないと寿命予測が2〜3倍ずれることもある。
関連用語
はんだ接合信頼性を評価する上で、どの概念を押さえておくべきですか?
BGAの外周コーナーが一番危ないっていうのは直感的にわかります。構成則のパラメータ選定、気をつけます!
そうだね。あと実務では、はんだの微細組織変化(粗大化)で特性が変わることもあるから、試験と解析の相関を取ることが非常に重要だよ。
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