ひずみテンソル — CAE用語解説
ひずみテンソル
ひずみテンソルって「テンソル」ってついてるだけで難しそうなんですけど、1次元のε = ΔL/Lとはどう違うんですか?
1次元ならε = ΔL/L だけでOKだけど、3D空間では x, y, z の3方向の伸びに加えて、各面のせん断変形も表現しなきゃいけない。これを3×3の対称行列にまとめたのがひずみテンソルだよ。対称だから独立成分は6つ(εxx, εyy, εzz, εxy, εyz, εzx)。FEMの結果で「6成分ひずみ」が表示されるのはこれのことだ。
定義
微小ひずみテンソルと有限ひずみテンソルの違いは何ですか?
微小ひずみテンソル(Cauchy-Greenの線形化版)は ε_ij = (∂u_i/∂x_j + ∂u_j/∂x_i)/2 で、変位が十分小さいときだけ正確。例えば鋼構造の弾性解析なら微小ひずみでOK。でもゴムの300%伸びやプレス成形のような大変形では、剛体回転による「見かけのひずみ」が混入するから、Green-Lagrangeひずみ E = (F^TF - I)/2 や対数ひずみのような有限ひずみ測度が必要になるんだ。
構造解析における役割
実務のFEMでは、微小ひずみと有限ひずみをどう使い分けるんですか?
商用ソルバーでは「Large Displacement」や「NLGEOM」オプションをONにすると有限ひずみ定式化に切り替わる。ひずみが数%以下なら微小ひずみ(線形解析)で問題ないけど、10%を超えるような場合やモデルが大きく回転する場合は必ず有限ひずみを使う。例えばAbaqusだとデフォルトでNLGEOM=ONだよ。
ひずみテンソルは変位{u}から計算され、構成則を通じて応力テンソルに変換される。
ひずみテンソルの主値や主方向って、実務で使いますか?
使う場面はある。主ひずみ方向はクラックの進展方向の推定や、繊維強化複合材料の繊維配向との比較に使う。ひずみゲージのロゼット解析でも主ひずみを求めるよね。FEM結果の主ひずみベクトルをプロットすると、力の伝達経路が可視化できるから便利だよ。
関連用語
ひずみテンソルの関連概念を教えてください。
応力テンソルとの対応関係、基本的なひずみの定義、大変形時のGreen-Lagrangeひずみをセットで理解してね。
大変形ではNLGEOMをONにしないと剛体回転でひずみが狂うんですね。気をつけます!
そう。「モデルが大きく回転するのに線形解析で計算した」は初心者がよくやるミス。変位が要素サイズの数%を超えたらNLGEOMの出番だと覚えておいて。
CAE用語の正確な理解は、チーム内のコミュニケーションの基盤です。 — Project NovaSolverは実務者の学習支援も視野に入れています。
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「ひずみテンソルをもっと効率的に解析できないか?」——私たちは実務者の声に耳を傾け、既存ワークフローの改善を目指す次世代CAEプロジェクトに取り組んでいます。具体的な機能はまだ公開前ですが、開発の進捗をお届けします。
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