被写界深度を「浅く」すればいい。やり方は3つ。絞りを開ける(F値を小さくする)、焦点距離の長いレンズを使う、被写体に近づく。下の「被写界深度 vs 絞り値」グラフでF値を1に近づけると、DOFがぐっと狭くなるのが見えるよ。ポートレートで「85mm・F1.8で寄る」のが定番なのは、この3つを全部ボケる方向に振っているからなんだ。
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逆に風景写真みたいに、手前から奥まで全部くっきり写したいときは?
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それが「過焦点距離」の出番だ。計算結果に出てくる H という値にピントを合わせると、その半分(H/2)から無限遠までが全部シャープに写る。これがいわゆるパンフォーカス。初期設定だとHは約15.4mだから、そこにピントを置けば7.7mから先がすべて合う。風景では絞りもF8〜F11くらいに絞ってHを手前に引き寄せるのが基本だね。
被写界深度(DOF:Depth of Field)とは、ピントを合わせた被写体の前後で「十分にシャープに見える」と判定できる距離の範囲のことです。レンズが正確にピントを結ぶ面は1つだけですが、その前後にも「許容錯乱円」より小さなボケで済む領域が広がり、人間の目にはピントが合って見えます。この近点から遠点までの距離が被写界深度で、絞り・焦点距離・被写体距離・センサーサイズの4つで決まります。
許容錯乱円(Circle of Confusion)は、1点の被写体がボケて広がっても「点」と見なせる最大の像のサイズです。最終的に同じ大きさのプリントや画面で鑑賞する前提では、小さいセンサーほど像を大きく拡大するため、センサー上で許容できるボケも小さくなります。一般にフルサイズで約0.029mm、APS-Cで約0.019mm、マイクロフォーサーズで約0.015mm、1インチで約0.011mmが目安です。CoCが小さいほど被写界深度の判定は厳しくなり、計算上のDOFは狭くなります。
過焦点距離 H にピントを合わせると、その半分(H/2)から無限遠までのすべてが許容範囲内のシャープさで写り、被写界深度が最大になります。風景写真で手前の花から遠くの山までを一度にシャープに写したいとき(パンフォーカス)に使う基本テクニックです。本ツールでは過焦点距離 H を計算して表示するので、その値にピントを置けば最大DOFが得られます。
風景・建築写真:手前の前景から遠くの山並みまで全体をシャープに見せたい場面では、過焦点距離を使ったパンフォーカスが基本技術です。広角レンズをF8〜F11に絞り、計算した過焦点距離 H にピントを置けば、H/2から無限遠までが許容範囲に収まります。本ツールは焦点距離と絞りからHを即座に算出するため、現場でのピント位置決めの目安になります。