LiDAR ユニットから発射されたレーザーパルスがターゲットで反射し、TOF から距離を測定します。下部は周囲の3D 点群イメージです。
$$d = \frac{c\tau}{2},\quad \delta d = \frac{c\tau_{pulse}}{2\sqrt{SNR}},\quad P_{rec} = \frac{P_{tx}\rho A_{rec}}{\pi R^2}$$
d=距離、τ=TOF、δd=距離精度、R=range、ρ=反射率、A=受信面積。
自動運転車・地理測量・ロボティクスで使われる Time-of-Flight (TOF) LiDAR の設計ツールです。レーザーパワー、パルス幅、受信帯域、波長、ターゲット反射率を変えると、距離分解能・SNR・受信電力・距離精度・最大非曖昧距離がリアルタイムで分かります。
LiDAR ユニットから発射されたレーザーパルスがターゲットで反射し、TOF から距離を測定します。下部は周囲の3D 点群イメージです。
$$d = \frac{c\tau}{2},\quad \delta d = \frac{c\tau_{pulse}}{2\sqrt{SNR}},\quad P_{rec} = \frac{P_{tx}\rho A_{rec}}{\pi R^2}$$
d=距離、τ=TOF、δd=距離精度、R=range、ρ=反射率、A=受信面積。
自動運転車・ADAS:Waymo Driver の屋根 Honeycomb LiDAR、Velodyne Alpha Puck、Hesai AT128、Luminar Iris など、L4 robotaxi から L2+ 量産車まで採用が広がる中核センサー。一般的な要求は 200m での 10% 反射率検出、距離精度 ±5cm、角度分解能 0.1°。本ツールのデフォルト 100m 30% でも SNR 4 dB は実機としては厳しい数値で、実機では averaging とコヒーレント検出で 20 dB 以上を稼いでいます。
地理測量・国土測量:航空機・ドローン搭載 LiDAR (RIEGL, Leica) は GIS・地形図作成・森林管理で標準ツール。地上ベースの terrestrial LiDAR (Faro, Leica BLK360) は建築 3D スキャン・BIM 作成で活用。これらは静止または低速ターゲットなので長時間 averaging が可能で、サブ cm 精度・10 m〜数 km 範囲が普通です。
農業・林業 robotic:John Deere・Naïo Technologies など、ロボトラクター・除草ロボットの作物認識で使用。低コスト 905 nm ソリッドステート LiDAR を採用し、列間走行と作物 vs 雑草の識別を行います。SLAM (Simultaneous Localization and Mapping) のセンサーとしても標準。
気象観測 LiDAR:Mie 散乱を利用したエアロゾル LiDAR、ドップラー風 LiDAR (NOAA, JMA) で大気成分・雲底高度・PM2.5 分布・上空風速を測定。本ツールの ToF 距離測定原理は同じですが、ターゲットが点ではなく散乱体積になり、距離分解能はゲート幅で決まる点が異なります。
第一の落とし穴が、「距離分解能 = 距離精度」と混同すること。本ツールが出す δd = c·τ/2 = 75 cm(パルス 5 ns)は「2つの物体を分離できる最小間隔」で、単独物体の測距精度はこれよりはるかに良い δd/√SNR となります。デフォルト条件で精度 45 cm と出ているのは SNR が 4 dB と低いから。実機ではパルス averaging で SNR を 30 dB(1000倍)稼げば、同じパルス幅で精度 2.4 cm まで到達可能。「分解能 75cm のセンサーで歩行者の脚と胴が見えないのか?」という質問に対しては「YES、ただし1人の歩行者の重心位置は cm 単位で分かる」が正解です。
第二に、「Lidar equation を直線的に外挿してしまう」こと。本ツールの簡易式 P_rec = P_tx·ρ·A/(π·R²) は (1) Lambert 拡散反射、(2) 大気減衰ゼロ、(3) 光学系透過率 100% を仮定しています。実機では (a) 鏡面反射体(バンパー、ガラス)で受信ゼロになるか飽和、(b) 霧・雨・雪で 10-30 dB の追加減衰、(c) 受光光学系で 30-50% の損失。設計時はこの式を 6-10 dB のマージン込みで使い、実機評価で校正してください。Class 1 eye-safe 制限を超えないことも必須です。
第三に、「角度分解能を忘れて距離分解能だけ議論する」こと。本ツールには角度分解能を典型値 0.5 mrad と固定していますが、これは横方向(spatial)の分解能を決める死活的パラメータです。100m 先では 0.5 mrad = 5 cm 幅、200m 先では 10 cm 幅となり、これより小さい物体(歩行者の腕、自転車のフレーム)は単一点として検出されます。Velodyne Puck の 32 ライン・水平 0.2° は 200m 先で歩行者 1人あたり 4-5 点しか当たらず、認識アルゴリズムの工夫が必要。Luminar Iris のような可変解像度型は、関心領域だけ 0.05° に密集させる戦略を取ります。
905nm波長、レーザーパワー100mW、パルス幅3ns、受信帯域幅100MHz、ターゲット距離50mの設定では、距離分解能は約0.45mとなります。このとき受信電力は約0.8μWで、SNR値は18dB程度が期待でき、距離精度は±8cm以内に収まります。最大非曖昧距離は約150mで、スキャンレート10fpsで自動車のLiDAR用途に適します。横方向分解能@50mは約15cm(視野角0.17度想定)です