sin(i) / v₁ = sin(r) / v₂
外核(液体)ではS波は消滅し、P波のみが通過します。
P波・S波の地球内部での伝播・反射・屈折をリアルタイムアニメーション。地球の層構造(地殻・マントル・外核・内核)とシャドーゾーンを可視化。
震源決定と地震早期警報:複数の観測点でP波とS波の到着時間差を測定し、シミュレーターと逆の計算を行うことで、震源の位置(緯度、経度、深さ)を特定します。また、最初に到達するP波の情報から、後から来る強いS波や表面波の到達前に警報を発するシステムの基礎理論となっています。
地球内部構造の探査(地震学):世界中で観測された地震波の伝播時間と経路を、このシミュレーターのようなモデルと比較することで、地殻、マントル、外核、内核の厚さや密度、弾性特性を明らかにします。シャドーゾーンの存在は外核が液体であることを示す決定的な証拠でした。
地下資源探査(反射法地震探査):人工的に発生させた地震波(主にP波)の地下層からの反射波を記録・解析します。シミュレーターで見た波の反射・屈折の原理を利用して、石油・天然ガスを含む地層や断層の位置・形状を画像化します。
建築物・地盤の耐震設計:特定の地点に到達する地震波の種類(P波、S波、表面波)やその特性(周期、振幅)を理解するために、波動伝播の基礎知識が不可欠です。地盤がS波をどのように増幅するかを評価し、建築物の設計に反映させます。
このシミュレーターを使い始めるときに、いくつか気をつけてほしいポイントがあるよ。まず、「波の速度は層ごとに固定」という前提を理解しておこう。実際の地球では、同じマントル内でも深さとともに圧力・温度・密度が変化し、速度は連続的に増加しているんだ。シミュレーターではそれを「層」で簡略化しているから、境界での急激な屈折が強調されて見える。実データではもっと滑らかな経路になることもあるんだ。
次に、「震源距離」と「観測点までの距離」を混同しないこと。シミュレーターの「震源距離」は、震源から見た地表上の点までの角度距離(例えば103度)だ。でも、実際に震源の深さが深いと、波が地表に出てくるまでの経路が変わる。例えば深さ600kmの地震だと、シャドーゾーンの範囲がシミュレーター(震源地表仮定)と変わってくる。常に「震源の深さ」を意識するクセをつけよう。
最後に、振幅(マグニチュード)の変化を過大解釈しないこと。スライダーで振幅を変えられるけど、これは単純化された表示だ。実際の地震波の振幅は、伝わる距離だけでなく、地盤の増幅効果や散乱、減衰によって大きく変わる。シミュレーターでS波の振幅を大きくしても、液体の外核では絶対に伝わらないという根本原理は変わらない。この「伝わるか伝わらないか」の質的な違いに注目するのが学習のコツだね。
マグニチュード6.5の地震が震源距離80°で発生した場合:P波速度8.0km/s、S波速度4.5km/sを仮定すると、P波到着時間は約668秒(11.1分)、S波到着時間は約1,193秒(19.9分)となり、P-S時間差は525秒となる。エネルギーは10^18.2 J(約158メガトン相当)。外核(液体)を通過するS波は減衰消失し、P波反射波(PP、PcP)がシャドーゾーン103~143°領域で観測される。