静定トラス解析 戻る
構造解析

静定トラス解析シミュレーター

Warren・Prattトラスのパネル数・高さ・荷重を設定し、節点法(ΣFx=0, ΣFy=0)で全部材力を自動計算。引張(青)・圧縮(赤)の色分けトラス図・部材力グラフ・応力比チャートの3タブ構成。

トラス設定

トラスタイプ
パネル数 N 4
パネル幅 L 3.0 m
高さ H 3.0 m
節点荷重 P 10 kN
反力 RA (kN)
反力 RB (kN)
最大引張 (kN)
最大圧縮 (kN)
部材数 m / 節点数 n / 静定確認
節点法の原理
$$\sum F_x = 0, \quad \sum F_y = 0 \text{(各節点)}$$ $$m = 2n - 3 \text{(静定条件)}$$

部材力一覧

青:引張部材、赤:圧縮部材。線の太さは力の大きさに比例。▼は外部荷重、▲は支点反力。

各部材の軸力。正=引張(青)、負=圧縮(赤)。

仮定断面A=10cm²での応力。破線は許容引張応力(200 MPa相当)。

理解を深める会話

🧑‍🎓
トラスって橋とか屋根でよく見ますけど、なんであの三角形の組み合わせ構造が強いんですか?四角形じゃだめなんですか?
🎓
四角形は斜め方向の力(せん断)で形が崩れてしまう——平行四辺形のように変形できる。でも三角形は3辺の長さが決まったら形が1つに決まるから、変形しない。この「形の固定性」が強さの秘密だ。トラスはこの三角形を組み合わせることで、軽い部材で大きな荷重を支えられるんだよ。
🧑‍🎓
シミュレーターで試したら上弦(上の水平材)が赤(圧縮)、下弦(下の水平材)が青(引張)になりました。これってなぜですか?
🎓
ビームで考えると分かりやすい。単純支持のビームに荷重をかけると、上面が圧縮、下面が引張になるよね。トラスも同じで、上弦材が圧縮ストラット(柱)、下弦材が引張タイ(引っ張りロープ)の役割を担う。「弦を張った弓」のような力学だ。だから大きなスパンの橋では、下弦に高張力鋼が使われるんだよ。
🧑‍🎓
「静定条件 m = 2n - 3」って出てきますが、これを満たさないとどうなりますか?
🎓
m < 2n-3 なら「不安定」——部材が足りなくて形が崩れる。m > 2n-3 なら「不静定(超静定)」——部材が余分にあって釣合い式だけでは解けない。不静定は実は実際の橋梁でよく使われる。部材が1本壊れても他の部材が力を引き受ける「冗長性」があるからだ。ただし解くには変位まで考えるFEM(有限要素法)が必要になる。
🧑‍🎓
Warrenトラスの斜材が青(引張)と赤(圧縮)が交互になっているのはなぜですか?
🎓
支点から中央に向かって「せん断力」は対称的に変化する。支点側では上向きの反力によるせん断があり、斜材は引張を担う。中央に向かうにつれてせん断方向が変わり、斜材が圧縮になる。このパターンがWarrenの特徴で、全ての斜材が同じ長さになるため製作しやすいという利点もある。パネル数を増やして見ると交互パターンがよく分かるよ。
🧑‍🎓
CAEのFEM解析でトラスを扱うときは、このシミュレーターの計算と同じことをやっているんですか?
🎓
基本的には同じことを「行列で一発」でやっているんだ。各部材の剛性行列(2×2〜4×4の行列)を組み合わせて大域剛性行列を作り、境界条件を設定して連立方程式 KU=F を解く(K:剛性行列、U:変位ベクトル、F:力ベクトル)。節点法と結果は同じだが、行列計算なので不静定や3次元も統一的に扱える。Ansysでもまずトラスで試してみると、FEMの基礎が分かりやすくなるよ。

よくある質問

静定トラスとは何ですか?
部材数m=2n-3(nは節点数)を満たし、力のつり合い方程式のみで全部材力が唯一決まるトラスです。条件を下回ると不安定(崩壊する)、上回ると不静定(変形量まで考慮しないと解けない)になります。
節点法と断面法の違いは何ですか?
節点法は各節点のつり合いを順次解く方法。全部材力を求めたいときに適しています。断面法(Ritter法)はトラスを仮想断面で切断し、断面の力のつり合いで特定の部材力を直接求める方法。特定の部材だけが必要なとき効率的です。このシミュレーターは節点法を採用しています。
圧縮材が危険な理由は何ですか?
圧縮材は「座屈」という突然の横方向変形(崩壊)の危険があります。座屈荷重はオイラーの公式Pcr = π²EI/(KL)²で計算され、部材が長いほど・細いほど小さくなります。引張材は断面積さえ確保すれば降伏強度まで使えるのに対し、圧縮材は実際の降伏応力よりはるかに低い応力で崩壊することがあります。
高さ(H)を大きくするとどうなりますか?
上弦・下弦の部材力(曲げモーメント÷高さ)が小さくなります。トラスを深く(高く)するほど弦材の力が減り、材料を節約できます。ただし自重増加や風への抵抗が問題になります。橋梁設計では経済的なトラス高さ(スパン/8〜12程度)が目安です。シミュレーターでHを変えながら弦材力の変化を確認できます。
ゼロ部材はなぜ必要なのですか?
通常荷重では力を伝えないゼロ部材でも、①荷重パターンが変わった時の補強、②座屈止め(長い圧縮材を短く分割して座屈荷重を上げる)、③施工時の安定性確保、などの目的で残されます。「設計荷重では不要でも、実際の荷重では必要」という判断が重要です。
実際の橋梁はWarrenとPrattどちらが多いですか?
鉄道橋や道路橋では歴史的にPrattが多く使われてきました。理由は斜材が引張になりやすく(高張力細材を使える)、垂直材が圧縮に対応(短いので座屈しにくい)という効率性からです。現代では溶接技術の向上でWarren型も増えています。日本の有名なトラス橋(来島海峡大橋の橋脚上部など)でも見られます。