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振動解析ツール

固有値・振動解析インタラクティブシミュレーター

多自由度バネ-質量系の固有振動数・モード形状を計算し、アニメーションで可視化。周波数応答関数(FRF)のリアルタイム描画と共振警告機能付き。

システム定義
自由度数 N :
質量 m₁…mₙ (kg)
バネ定数 k₁…kₙ₊₁ (N/m)  — k₁:左端地盤バネ kₙ₊₁:右端地盤バネ 中間:質量間バネ
減衰比 ζ
K[i][i] = k[i] + k[i+1]
K[i][i±1] = −k[i+1]
モード形状アニメーション
アニメーション上の質量ブロックをクリックしてモードを切替
0.000 s
固有値計算結果
モード f_n (Hz) ω_n (rad/s) T (s)
モード形状 — 固有ベクトル成分
周波数応答関数(FRF)
周波数応答
Hz
5.0 Hz

固有値・振動解析とは

🙋
「固有値」や「固有振動数」って何ですか?車がガタガタ揺れるのと関係あるんですか?
🎓
大まかに言うと、その構造物が「勝手に揺れやすい」周波数と、その時の「揺れ方の形」を見つけることだよ。例えば、洗濯機が脱水で特定の回転数になると大きく揺れるよね。あれが共振で、その回転数に近いのがその洗濯機の「固有振動数」なんだ。このシミュレーターで、上の「質量」や「バネ定数」のスライダーを動かすと、そのシステムの揺れやすい周波数がどう変わるか、すぐにわかるよ。
🙋
え、じゃあ「モード形状」って、その「揺れ方の形」ということ?2つ以上の固有振動数があるってどういうことですか?
🎓
その通り!モード形状は、全体が同じリズムで揺れる時の「くびれ」や「節」の位置を表すんだ。自由度が増えると、違うリズムの揺れ方(モード)が複数出てくる。例えば、5つの質点が繋がったこのモデルなら、1次モードは全体が同じ向きに、2次モードは真ん中を節にした波打つような揺れ方になる。右のアニメーションで「モード次数」を変えて、実際の動きを確認してみて。
🙋
下のグラフ(FRF)でピークが立って「共振警告」が出てます!これが設計で問題になる「危ない周波数」なんですか?
🎓
そう、それがまさに実務で最も気をつけるポイントだ。FRF(周波数応答関数)の鋭いピークが、外力の周波数が固有振動数に一致した「共振」だ。この状態では小さな力でも大きく揺れて壊れる危険がある。シミュレーターで「減衰比ζ」を大きくすると、ピークが低く広がって危険性が下がるのがわかるよ。実際の設計では、エンジンの回転数など、避けられない加振周波数からこれらの危険周波数を十分に離すようにするんだ。

よくある質問

はい、各質点の質量と各バネの剛性を数値入力またはスライダーで調整できます。変更後は自動的に固有値解析が再実行され、振動モードと周波数応答グラフが更新されます。
デフォルトではHz(ヘルツ)で表示されます。内部計算では角振動数ω(rad/s)を使用していますが、f=ω/(2π)の変換を自動で行い、直感的に理解しやすいHz単位で出力します。
外部加振の周波数がいずれかの固有振動数に近づいたとき(通常±5%以内)に警告を表示します。これにより、設計段階で共振を避けるための周波数調整やパラメータ変更を即座に試せます。
本シミュレーターのUIで選べる自由度は2〜5自由度です。計算負荷と可視化のバランスを考慮し、この範囲でリアルタイムに固有値解析とFRF表示を行います。

実世界での応用

自動車・航空機の車体設計:エンジンや路面・気流からの振動が車体や翼の固有振動数と一致すると、大きな騒音や疲労破壊の原因となります。設計段階でCAEを用いたモーダル解析を行い、危険な共振周波数を特定・回避します。

工作機械・ロボットアーム:高速で精密な動作が要求される機械では、構造物の固有振動数が制御帯域内にあると振動が発散し、精度が出ません。軽量化と剛性向上のトレードオフの中で、固有振動数をいかに高く保つかが重要です。

建築物・橋梁の耐震設計:地震動は広い周波数成分を含みます。建物の固有周期が地震動の卓越周期に近いと、共振により倒壊の危険が高まります。モード解析は、不同沈下や制振装置の効果を評価するのにも使われます。

電子基板・半導体製造装置:微細な加工を行う装置は、外部振動や内部モーターの振動を極力排除する必要があります。支持構造の剛性設計や防振ゴムの選定に、固有振動数の把握が不可欠です。

よくある誤解と注意点

この手の解析を始めるとき、いくつか陥りがちなポイントがあるから、最初に押さえておこう。まず、「固有振動数は1つだけ」と思い込むことだ。このシミュレーターで自由度を3や5に増やしてみるとすぐわかるけど、系の自由度の数だけ、固有振動数とモードが存在するんだ。5自由度なら5つだ。設計では、一番低い周波数(1次モード)だけ気にすればいいわけじゃなく、加振源が含む可能性のある高次の周波数も全てチェックする必要がある。例えば、エンジンの回転数が1次は避けられても、その2倍、3倍の高調波成分が高次の固有振動数にピタリ一致する、なんてこともあるからね。

次に、パラメータ設定の落とし穴。シミュレーターで「質量」と「バネ定数」をバラバラに変えていると、全体の挙動が読みづらい。実は、固有振動数は「バネ定数÷質量」の平方根に比例するという基本を頭に入れておくといい。例えば、質量を4倍にしたら、同じ振動数を維持するにはバネ定数も4倍にしなきゃいけない。全ての質量とバネを一律2倍にしても、固有振動数は変わらない(スケーリング則)。この感覚があると、パラメータ調整が格段に早くなるよ。

最後に、「減衰ζ=0」の世界は非現実的だということを忘れないで。確かに計算は簡単になるし、共振ピークは理論上無限大になるけど、現実の構造物には必ず減衰がある。このツールでζを0.01から0.05に少し上げるだけで、ピークの高さが劇的に下がるのが確認できるよね。実務では、この「どれだけ減衰があるか」の見積もりが一番難しく、かつ設計のキモになる部分なんだ。

使い方ガイド

  1. m1Num~m5Numで各質量を入力(単位:kg)。例:m1=2kg、m2=3kgと設定
  2. k1Num~k4Numで隣接する質点間のバネ定数を入力(単位:N/m)。例:k1=5000N/m
  3. zeta-sliderで減衰比ζを0~0.2範囲で調整し、臨界減衰に対する割合を決定
  4. exciteFreqSliderで加振周波数を0.1~100Hzで変動させ、共振現象をリアルタイム観察
  5. 各モード形状は周波数応答グラフとアニメーション表示で即座に反映

具体的な計算例

3自由度系:m1=2kg、m2=2kg、m3=1kg、k1=4000N/m、k2=3000N/m、k3=2000N/mを設定した場合、第1固有振動数は約18.2Hz、第2は約28.5Hz、第3は約38.1Hzと計算されます。加振周波数を18Hzに設定するとモード1での共振が発生し、最大応答振幅が中央質点で顕著に増大します。減衰比ζ=0.1では共振ピーク値が約3倍に増幅されます。

実務での注意点