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電磁気シミュレーター

電磁波シミュレーター — E場・B場の可視化

平面波 $E = E_0 \sin(kx - \omega t)$ のE場・B場を3D的に可視化。周波数・媒質・偏光モードをリアルタイムで変えて電磁スペクトル全域の特性を体験しよう。

周波数 / 媒質
周波数 (対数スケール)
マイクロ波
媒質
偏光モード
振幅 E₀
V/m
計算結果
計算結果
3.00 m
波長 λ
c
位相速度
377 Ω
インピーダンス Z
表皮深さ δ
E場・B場の3D可視化
1 MHz1 GHz1 THz可視光UVX線γ線
波形
理論・主要公式
$$c = \frac{1}{\sqrt{\mu_0 \varepsilon_0}}, \quad v = \frac{c}{\sqrt{\varepsilon_r \mu_r}}$$ $$Z = \sqrt{\frac{\mu}{\varepsilon}}, \quad \mathbf{S}= \frac{\mathbf{E}\times \mathbf{B}}{\mu_0}$$

電磁波シミュレーターとは

🙋
このシミュレーターで動いてる波は、ラジオの電波も光も全部同じ「電磁波」ということですか?周波数のスライダーを動かすと何が変わるんですか?
🎓
その通り!大まかに言うと、ラジオ波から可視光、X線まで全て電場Eと磁場Bがセットで進む「電磁波」なんだ。上の周波数スライダーを動かしてみて。例えば低い周波数(kHz帯)にすると波長がすごく長くなって、アンテナで捕まえられる電波になる。逆に高い周波数(PHz帯)にすると波長が数百ナノメートルになって、目に見える光の領域になるよ。
🙋
え、そうなんですか!じゃあ「媒質」を空気から水に変えると、アニメーションの波の進む速さが変わってますけど、これが「光が水中で遅くなる」現象ですか?
🎓
鋭いね!その通り。実務では光ファイバーの設計でこの現象が特に重要だ。媒質を「ガラス」に変えてみて。波の山と山の間隔(波長)が空気中より詰まって見えるだろう?これが屈折率nの正体で、速度vが $v = c / n$ で遅くなるから波長も短くなるんだ。シミュレーター右下の「位相速度」の値がリアルタイムで変わるのが確認できるよ。
🙋
なるほど!でも、E場とB場はいつも直角についてるみたいです。なんでこんなに規則正しいんですか?あと「インピーダンス」って何に使うんですか?
🎓
いい質問だ!EとBが直交するのは、マクスウェル方程式という電磁気の根本ルールから必然的に導かれるんだ。例えば自動車の衝突試験で使うレーダーは、この直交関係を使って物体を検知する。インピーダンスZは、電磁波が媒質を進みやすい度合いのようなものだ。空気中は約377Ωだけど、水に変えるともっと小さくなるね。アンテナ設計では、このZを合わせないと電波が反射してしまうんだ。

よくある質問

周波数を上げると波長が短くなり、画面上の波の間隔が狭まります。媒質を変更すると光速が変わるため、波長と波の伝搬速度が変化します。例えば屈折率の高い媒質では波長が短くなり、E場とB場の振幅比も媒質のインピーダンスに応じて変わります。
直線偏光ではE場とB場がそれぞれ一定方向に振動します。円偏光に切り替えると、E場ベクトルが進行方向に対して螺旋状に回転し、B場もそれに追随して回転します。これにより、偏光による電磁波の振る舞いの違いを視覚的に比較できます。
マクスウェル方程式により、真空中の平面波では電場と磁場は互いに垂直で、かつ進行方向にも垂直です。このシミュレーターではE場をy方向、B場をz方向、進行方向をx軸として表示しており、この直交関係をリアルタイムで確認できます。
画面下部の再生/停止ボタンで波の時間発展を制御できます。また、マウスドラッグで3D空間を自由に回転・拡大縮小でき、任意の角度からE場とB場の振動を観察可能です。スライダーで時間ステップを手動操作することもできます。

実世界での応用

無線通信・アンテナ設計:スマートフォンやWi-Fiのアンテナは、特定の周波数(例えば2.4GHz)の電磁波を効率よく放射・受信するように設計されます。シミュレーターで周波数を変えると波長が変わるように、アンテナの長さは使用波長と密接に関係しています。

光ファイバー通信:インターネットの基幹を支える技術です。媒質を「ガラス」に設定すると光速が約2/3に遅くなりますが、この屈折率の差を利用して光をファイバー内部に閉じ込め、長距離伝送を実現しています。

非破壊検査・イメージング:航空機部品の内部亀裂を探すマイクロ波検査や、医療用のMRI(核磁気共鳴画像法)は、物質と電磁波の相互作用を利用しています。媒質のインピーダンスが異なると電磁波の反射率が変わる原理を応用しています。

太陽光発電:太陽から地球に届くエネルギーは、ポインティングベクトル $\mathbf{S}= (\mathbf{E}\times \mathbf{B}) / \mu_0$ で表される電磁波の流れそのものです。シミュレーターで振幅E0を大きくすると、このエネルギー流も大きくなる様子がイメージできます。

よくある誤解と注意点

シミュレーターを使い始めるときに、いくつか気をつけてほしいポイントがあるよ。まず「媒質を変えても波の『振動数』は変わらない」ということ。周波数スライダーで1GHzに設定したら、媒質を空気から水に変えても、それはあくまで1GHzの波が水中を進んでいる状態なんだ。変わるのは波長と速度だけ。これを混同すると、実際のアンテナ設計で大失敗するから要注意だね。

次に、このシミュレーターで見ているのは「理想的な平面波」だということを頭に入れておこう。現実世界では、アンテナから出る波は球面波に近かったり、障害物で回折したりする。例えば、スマホのアンテナ近くの電磁界はこのアニメーションほどきれいな正弦波じゃない。だから「シミュレーション通りに動かない!」とならないように、これはあくまで基本原理の理解ツールだと割り切ることが大事。

あと、パラメータ設定で「振幅E0を非常に大きくしても現実的じゃない」場合がある。例えば、空気中で電場振幅を1MV/m(メガボルト毎メートル)とかの超高電界にすると、実際には空気が絶縁破壊(放電)を起こしてしまって、そんなにきれいな波は伝わらないんだ。実務では、安全規格(電波防護指針など)で定められた基準値内で考えることがほとんどだよ。

使い方ガイド

  1. 周波数をsFreqで設定(例:2.4GHz WiFi帯または100MHzラジオ波)し、媒質を選択(自由空間ε₀=8.854×10⁻¹²F/m、または導電体σ値)
  2. 振幅sAmpを入力(典型的なアンテナ出力1~100V/m)し、偏光方向(直線・円偏)を指定してE場とB場のアニメーションを再生
  3. 計算結果の波長λ、位相速度vₚ、インピーダンスZ、表皮深さδを確認し、ポインティングベクトル(S=E×H)のエネルギー流を可視化

具体的な計算例

2.4GHz帯(スマートフォン通信)で振幅50V/mの直線偏波を自由空間でシミュレーション:λ=c/f=3×10⁸/2.4×10⁹≈125mm、位相速度vₚ=3×10⁸m/s、インピーダンスZ₀=√(μ₀/ε₀)≈377Ω。銅導体(σ=5.96×10⁷S/m)への侵入では表皮深さδ=√(2/ωμσ)≈10.6μmと急激に減衰。10kHz低周波では波長が30kmに延伸し、地中への浸透が増加します。

実務での注意点