応力成分入力
中心 C: — MPa
半径 R: — MPa
θ_p: —°
モールの応力円 円上をクリック/ドラッグで応力設定
理論・主要公式
$$\sigma_{1,2} = \frac{\sigma_x+\sigma_y}{2} \pm \sqrt{\left(\frac{\sigma_x-\sigma_y}{2}\right)^2 + \tau_{xy}^2}$$
主応力:\(\sigma_1 \geq \sigma_2\)、モール円の中心 \(C = (\sigma_x+\sigma_y)/2\)、半径は根号内
$$\tau_{max} = \sqrt{\left(\frac{\sigma_x-\sigma_y}{2}\right)^2 + \tau_{xy}^2}$$
最大せん断応力:主応力面から45°回転した面に作用
$$\tan 2\theta_p = \frac{2\tau_{xy}}{\sigma_x - \sigma_y}$$
主応力方向:\(\theta_p\) は \(x\) 軸から主応力方向への角度
モールの応力円とは
🙋
「モールの応力円」って何ですか?図形で応力がわかるって聞いたけど、どういう仕組みなんですか?
🎓
大まかに言うと、材料の中の一点にかかる複雑な応力を、ひとつの円を使って視覚的に整理する方法だよ。例えば、ある面では引張りとせん断が同時にかかっている時、別の角度から見たらどうなるか?を円を描くだけで簡単に求められるんだ。このシミュレーターの上のスライダーで $\sigma_x$, $\sigma_y$, $\tau_{xy}$ を変えてみると、応力円がリアルタイムで動くのがわかるよ。
🙋
え、円のどこを見ればいいんですか?円とσ軸(横軸)が交わる点が特別なんですか?
🎓
その通り!円と横軸(せん断応力$\tau=0$の軸)の交点が「主応力」$\sigma_1$と$\sigma_2$になるんだ。ここが、材料が最も引っ張られたり($\sigma_1$)、最も圧縮されたり($\sigma_2$)する方向。シミュレーターで$\tau_{xy}$を0にしてみて。円が横軸にぴったりくっついて、$\sigma_x$と$\sigma_y$がそのまま主応力になるのが確認できるはずだよ。
🙋
なるほど!じゃあ円の一番上と下の点は何を表してるんですか?あと、実務で「最大せん断応力」が重要って聞きますが…。
🎓
鋭いね!円の頂点と底点こそが「最大せん断応力$\tau_{max}$」の発生する面を表しているんだ。値は円の半径$R$そのもの。例えば自動車のシャシーや機械の軸は、この$\tau_{max}$でねじり破壊することが多い。シミュレーターのパラメータをいじると、主応力の位置と$\tau_{max}$の高さが連動して変化する様子が一目瞭然だよ。材料がどこでどう壊れやすいかが、この円ひとつで予測できるんだ。
よくある質問
単位は特に指定されていません。MPa、kPa、N/mm²など、すべての入力値で統一されていれば任意の単位系で使用できます。計算結果の主応力や最大せん断応力も同じ単位で出力されます。
主応力方向角は、σx軸から反時計回りに測った角度です。第1主応力σ1の作用する方向を示し、この角度だけ要素を回転させるとせん断応力がゼロになります。角度の符号はモール円上の位置に対応します。
材料力学の標準的な符号則に従い、要素の右面と上面で時計回りに作用するせん断応力を正とします。具体的には、右面で上向き、上面で右向きのせん断応力が正です。符号を間違えると主応力方向が逆転します。
すべての入力欄(σx、σy、τxy)に数値が入力されているか確認してください。空欄や文字列があると描画されません。また、極端に大きな値や非現実的な組み合わせでも正常に動作しますが、表示スケールが自動調整されるため画面外に見えることはありません。
実世界での応用
機械・構造物の強度設計:軸、歯車、ボルトなど、複雑な荷重を受ける機械部品の設計で必須です。有限要素法(FEA)解析の結果から危険な点を抽出し、モールの応力円を用いて主応力方向や最大せん断応力を求め、適切な材料や形状を決定します。
材料試験と破壊解析:複合材料や異方性材料の破壊メカニズムを調べる際、破断面の方向と主応力方向を比較します。実験で計測されたひずみから応力状態を計算し、モール円を描くことで破壊の起点となった応力成分を特定できます。
地盤・土質力学:地盤中の一点における土の応力状態を分析するのに用いられます。不同圧縮試験などで得られたデータからモール円を描き、土のせん断強度や内部摩擦角を決定する基礎理論となっています。
CAE(コンピュータ支援工学)結果の検証:複雑なFEA解析結果を信頼するため、解析モデル中の単純な要素について手計算でモール円を描き、ソフトウェアの出力値(主応力など)と一致するか確認します。これはエンジニアが解析結果の妥当性をチェックする重要なステップです。
よくある誤解と注意点
まず、「モールの応力円は2次元(平面応力)が前提」という点を押さえましょう。例えば、板や薄肉構造の解析にはピッタリですが、ソリッド(3次元)の部品内部の複雑な応力状態を完全に表すには、3つのモール円が必要です。このツールで表示されるのは、そのうちの1つの円(最大・最小主応力で決まる円)と考えると良いです。
次に、せん断応力の符号(向き)の設定ミスが非常に多いです。$\tau_{xy}$ の正負で円の中心は変わらず半径も同じですが、円が上下どちらに描かれるかが変わり、結果として主応力の発生する面の角度(2θ)が180°ずれます。例えば、$\sigma_x=100$, $\sigma_y=0$, $\tau_{xy}=30$ と $\tau_{xy}=-30$ を比べてみてください。主応力の値は同じですが、円が上下反転します。実務では座標系の定義を厳密に合わせないと、間違った方向に補強してしまうことになります。
また、「フォン・ミーゼス応力はモール円から直接読み取れない」というのも重要なポイント。このツールでは両方計算して表示してくれますが、フォン・ミーゼス応力はせん断ひずみエネルギーに基づく等価応力で、3次元の影響も含んだ概念です。2次元平面応力状態では $\sigma_{vM} = \sqrt{\sigma_1^2 - \sigma_1\sigma_2 + \sigma_2^2}$ と主応力から計算されます。モール円は主応力を求めるための手段であり、フォン・ミーゼス応力そのものを円の上にプロットすることはできません。