DL:死荷重、LL:積載、SL:積雪。建物幅 18.2 m を N_trusses 本のトラスで等分し、1 本あたりの負担幅 s(トリビュタリ幅)を求めて等価分布荷重 w に変換。
木造トラス 強度等級設計 — JIS Z 2101・建築基準法
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「木造トラス」って、屋根裏で三角形に組まれた木の骨組みのことですよね?あれって、ただの木の棒の組合せで、どうして 10 m とか 20 m とか飛ばせるんですか?
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そう、それだ。体育館や倉庫、最近の住宅の小屋組でよく使われる「キングポストトラス」や「シザーズトラス」が代表例だね。秘密は「三角形」という形にある。三角形は変形しない剛体だから、各部材は曲げではなく軸力(引張か圧縮)だけで荷重を伝えられる。木は曲げに弱くて軸方向には強いから、トラスにすると材料を効率的に使える。だから細い角材でも 10〜30 m スパンが実現できるんだ。
いい着眼点だ。建築基準法で「多雪区域」(北海道・北陸など)は積雪荷重を 1 m あたり 30 N/m²(最低)として、最深積雪深を掛けて算定する。新潟県山間部では 4〜5 kN/m² にもなる。設計では (1) 等級を E110-F315 以上にする、(2) トラス高 h を大きくして部材力を下げる、(3) トラス本数を増やして 1 本あたりの負担幅 s を減らす、(4) 部材断面を太く(120×300 以上)する、を組合せる。だから雪国の家は屋根勾配が急で、小屋組が太く本数も多いんだよ。
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トラス高 h を上げると数値が良くなりますね。じゃあ h は大きいほど得?
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理論上は F_bottom = wL²/(8h) だから h が大きいほど部材力は下がる。ただし h を上げると屋根勾配が急になり、屋根面積(=荷重・コスト・施工性)が増える。実務では「トラス高はスパンの 1/5〜1/8」が目安。L=12 m なら h=1.5〜2.4 m が標準だ。シザーズトラスや剛接合トラスを使えば h を抑えつつ部材力を分散できる。CLT(直交集成板)や Glulam(集成材)と組合せると、出雲ドーム(142 m)のような大スパン木造も可能になる。
よくある質問
「E70-F225」のような表記は JIS Z 2101(木材物理試験)系の機械等級区分で、E がヤング係数の下限値(×100 kgf/mm² 相当、E70=7.0 GPa)、F が曲げ強度の下限値(F225=22.5 N/mm²)を表します。E が高いほど剛性が高く撓みが小さくなり、F が高いほど許容応力が大きくとれます。一般住宅の構造材は E70-F225(1級相当)が標準で、長スパントラスや重荷重では E110-F315 以上を選びます。本ツールは E70/E90/E110/E130 の 4 等級を切替えて影響を確認できます。
集成材(Glulam)大スパン建築:体育館・倉庫・店舗の大空間屋根では、Glulam(カラマツ・ヒノキ・米マツの集成材)でスパン 20〜40 m のトラスを組みます。集成材は E110-F315 以上の高等級が選ばれ、断面寸法も大きく(150×600 mm 等)取れます。出雲ドーム(142 m スパン、木造世界最大級)は集成材のキールアーチで構成され、本ツールの単純なキングポストではないものの、軸力主体の設計思想は共通です。
最後に、「クリープ・乾湿変形を見落とす」こと。木材は長期荷重を受けると、初期撓みの 1.5〜2 倍まで撓みが増加します(クリープ変形)。本ツールの撓み 8.9 mm は瞬時値であり、長期では 15〜18 mm 程度になります。L/250=48 mm は瞬時値判定の目安なので、長期判定では L/300=40 mm のほうが安全側です。さらに乾燥収縮・吸湿膨潤で部材長さが ±0.3% 変動するため、仕口に過大な拘束を与えると割裂破壊の原因になります。集成材は乾湿変形が小さく安定しますが、製材は乾燥材(KD 材)の使用が必須です。
使い方ガイド
スパン長(m)と小屋組高さ(m)を入力し、トラス本数と死荷重(kN/m²)を設定する
JIS Z 2101による樹種・強度等級を選択し、等価分布荷重w(kN/m)と支点反力R(kN)を自動計算する