Cam-clayモデル — CAE用語解説
Cam-clayモデル
先生、Cam-clayモデルって土質力学の話ですよね? 構造系のFEMとはちょっと世界が違う気がして…
確かに土木・地盤系の分野だ。Cam-clayモデルは1960年代にケンブリッジ大学(Cam=Cambridge)でSchofield、Wrothらが開発した粘土の弾塑性構成モデルで、臨界状態土質力学という考え方に基づいている。金属の降伏モデルと違う点は平均有効応力p'が大きいほど降伏応力が高くなる、つまり圧力依存の降伏面を持つところだ。
定義
「圧力依存の降伏面」って、金属と何が違うんですか?
金属(von Mises基準)は偏差応力だけで降伏するけど、粘土や砂は圧力が高いほど「締まって強くなる」という特性がある。Cam-clayの降伏面はp-qダイアグラム上で楕円形になっていて、この楕円の大きさが塑性体積ひずみ(圧密)によって変化する。ざっくり言うと「粘土を押し固めるほど次の降伏に必要な応力が上がる」という現象を数式で表したモデルだ。
構造解析における役割
具体的にはどんな解析に使われるんですか?
一番典型的なのは盛土や基礎の沈下解析だ。軟弱地盤に構造物を載せると粘土層が時間をかけて圧密沈下する。Cam-clayモデルをFEM(AbaqusやCode_Asterなど)に組み込むと、この長期沈下量を定量的に予測できる。空港の滑走路、高速道路の盛土、超高層ビルの基礎設計——これらで粘土地盤があれば出番がある。
圧密って時間がかかる現象ですよね? FEMでも時間的な変化をシミュレーションするんですか?
そう、圧密解析は「浸透流+変形」の連成問題になる。間隙水圧が拡散しながら有効応力が増加していくBiot固結理論を解くことになる。AbaqusならCoupled pore fluid diffusion and stressステップで解ける。粘土パラメータとして圧縮指数λ、膨潤指数κ、限界応力比Mの3つが基本入力で、圧密試験や三軸圧縮試験から取得する。
Drucker-Pragerモデルとどう違うんですか? どちらも土に使えると聞いて混乱しています…
Drucker-Pragerは降伏面が円錐形(線形圧力依存)で、砂や岩盤の強度評価に使いやすい。Cam-clayは楕円形(等方硬化する)で、粘土の圧密と膨潤の非対称性を表現できる。実務では「圧密挙動が重要ならCam-clay、破壊強度が重要ならDrucker-Prager」という使い分けが多い。Modified Cam-clay(降伏面が真円的楕円)の方が高精度になるケースも多い。
関連用語
わかりました! 土の種類と現象によって使い分けるんですね。地盤解析って奥が深い…
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