Roe法 — CAE用語解説
Roe法
圧縮性CFDの数値フラックス計算法
Roe法って、有限体積法のフラックス計算方法の一種ですか?
そう。1981年にPhilip Roeが提案した近似Riemann Solverで、圧縮性Euler方程式の有限体積離散化でセル界面のフラックスを計算するための手法だよ。界面左右の状態を線形化したリーマン問題に近似して、特性波の伝播方向(upwind情報)を考慮した精度の高いフラックスを求めることができる。
HLLやHLLCと比べると何が違うんですか?
Roe法は接触不連続(密度・圧力が異なる2流体の界面)を正確に捉えられるのが強みで、HLLは計算が簡単だが接触不連続をスミアリング(ぼかして)しまう。HLLCはHLLを改良して接触不連続も正確に扱える実用的な手法で、Roeと並んで現代の圧縮性CFDで主流だ。OpenFOAMのrhoCentralFoamはKurganov-Noelleスキームを使っているが、研究用ではRoeとHLLCが多い。
音速点でのカービー修正
Roe法を使う上で注意することはありますか?
マッハ1(音速)近傍でのカービー不安定性(Carbuncle Phenomenon)が有名な欠点で、鈍頭体前方の弓形衝撃波でモデルが非物理的な結果を出すことがある。Entropy Fix(エントロピー修正)を加えることで改善できる。Harten-Hyman修正が代表的な方法で、商用コードでは自動的に適用されていることが多い。
Roe法はどんなソルバーで使われていますか?
SU2(Stanford大学の無料CFDソルバー)、OVERFLOW(NASAの重ね合わせ格子CFD)、CFL3DなどのリサーチコードでRoe法またはその修正版が使われている。商用コードでは内部スキームが公開されていないことも多いが、FLUENTのDensity-Based SolverはRoeスキームの選択肢がある。
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